Memories of 70's Hits

1800〜2000円もするLPを買うなんてとんでもない。ラジオ(当然AM)の洋楽チャート番
組にかじりつき、吟味に吟味を重ねた末、やっと手に入れた1枚400円のシングル盤。
1枚1枚が宝石のように大切に思えたものでした。
そんな思い出のヒット曲の数々をご紹介しましょう。


シーズン/アース&ファイアー
71年2月〜71年3月の大ヒット!
※チャート・ランキングはChifumiさんのHP「オール・ジャパン・ポップ20」で。

シーズン

ショッキング・ブルーに続きオランダから登場したバンド、
アース&ファイアーの大ヒット曲です。
印象的なギターのイントロから始まり、お世辞にも垢抜けた
とは言いがたい(この辺がかえって日本で大受けした原因かも。)
演奏ながらメロディアスに展開する前半部分と急転アコギとキーボード
をバックにジャーネイのヴォーカルがフィーチャーされる後半部分との
対比が特徴的で、後のプログレ・バンドへの転進を予感させますね。

バンドはこの後「明日への叫び」をスマッシュ・ヒットさせたものの、続く
「アムステルダムの少年兵」がかろうじて下位にチャート・インしましたが、
ショッキング・ブルーほどの人気を獲得することはできませんでした。

ジャーネイ姐さん
ジャーネイ姐さんの気合の入ったお顔!ちょっと怖すぎ!
これがいまいち人気が続かなかった原因かも?


当時、ショッキング・ブルーの成功にあやかろうと、オランダ出身の
バンドが次々と登場し、ダッチ・サウンドがブームになんていう
記述を結構見かけますが実際のところどうだったんだろう。
管理人も当然リアルタイムで聴いていたファンのひとりですが
あんまりそういった印象はありませんけどね。
ということで、ちょっと調べてみました。

ティー・セット
「マ・ベラミ」が全米第5位の大ヒットとなりましたが、日本ではチャート下位に
ランクインするのがやっとで、ベスト10入りすらできませんでした。
ジョージ・ベイカー・セレクション
「リトル・グリーン・バッグ」が全米第21位と健闘しましたが、日本ではさっぱり。
しかし、後にタランティーノ監督作品「レザボア・ドッグ」で使われたり、
キムタクが出演したウイスキーのCMでも使われ日本でも人気曲となりました。
ゴールデン・イヤリング
60年代後半から活躍し、「レイダー・ラヴ」や「トワイライト・ゾーン」の
全米ヒットを生んだベテラン・バンドですが日本でチャート・インした形跡なし。
ザ・キャッツ
 「ひとりぼっちの野原」がベスト10入り。ロング・ヒットしました。
管理人も結構気に入っている曲。シングル盤も持ってます。
マウス&マクニール
全米第8位の大ヒット曲「恋のハウ・ドゥ・ユー・ドゥ」も日本では大苦戦。
こちらもチャート下位にチラッと姿を見せただけで終わりました。
しかも、ウィンドゥズ(知らねっす!)やシルヴィ・バルタンと競作だった
らしいんですがまるっきり記憶にありませんね。 

こうして見ると、日本でまともにヒットしたのは「ひとりぼっちの野原」
くらいなものですねぇ。しかもアメリカではヒットした気配なし。
逆にアメリカでは70年にショッキング・ブルーの「ヴィーナス」を
始めとしてティー・セット、ジョージ・ベイカー・セレクションが次々
とチャートイン、その後もゴールデン・イヤリングやマウス&マクニールが
ヒットを飛ばすなど、オランダ出身のバンドの活躍が続きました。
ダッチ・インベンションともいうべきオランダ勢の大活躍があったのは
アメリカでのことだったんですね。


アース&ファイア
EARTH AND FIRE
Repartoire Records 1993年(1970-1976)
  1.Wild and Exciting
  2.Twilight Dreamer
  3.Ruby Is the One
  4.You Know the Way
  5.Vivid Shady Land
  6.21th Century Land
  7.Seasons
  8.Love Quiver
  9.What's Your Name
10.Mechanical Lover
11.Hazy Paradise
12.Memories
13.Invitation
14.From the End Till the Beginning
15.Lost Forever
16.Song of the Marching Children       [Single Version]
17.Thanks for the Love
18.What Difference Does It Make
アース&ファイアーの記念すべきファースト・アルバム。大ヒット曲「シーズン」を含む全9曲にボーナス・トラック9曲を追加収録したこのレパートワー盤がお薦め。1〜9がオリジナル・アルバムからの収録。やや、たどたどしいながらも、既にプログレ的要素が満載。「Love Quiver」の後半部などはかなりきてますね。
10〜18はボーナス・トラックとして追加収録されたもの。メロトロンの炸裂する「Memories」「From the End Till the Beginning」などはプログレ・ファンも納得でしょう。ジャケットもロジャー・ディーンときてはもう言うことはありませんね。
とかいいながら、管理人の一番のお気に入りはポップなディスコ・チューンの「What Difference Does It Make」なんですけどね。

Earth & Fire 現在入手可能です

タランティーノ・コネクション タランティーノ監督が自ら選曲したコンピ盤。もちろん「リトル・グリーン・バッグ」も収録。
続・僕たちの洋楽ヒット Vol.9 洋楽ヒット・コンピ。ザ・キャッツ 「ひとりぼっちの野原」収録。「シーズン」も入ってます。
アナザー・サイド・セブンティーズ 「恋のハウ・ドゥ・ユー・ドゥ」収録の洋楽コンピ。こちらにも「シーズン」収録。